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韓国ピース・ツアー(Ⅲ) |
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③ 金山寺、広寒楼見学、萬人義塚慰霊 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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午前、見学した金山寺は599年に創建された古刹で、参道が長く相当広い境内でした。 何度も災難にあい、豊臣秀吉が朝鮮を侵略した1596年の慶長の役では、境内にあった88の建物が燃やされました(ガイドさんの説明)。 その後再建が続けられ、名所になっています。 有名なのは、国宝の弥勒殿です。三層の吹き抜け造りで、弥勒三尊を祀ってあり、弥勒信仰の聖地です。中央の弥勒仏は高さ11.8mあります。 私は、弥勒三尊を回り、世界平和を祈願しました。 境内で興味を引いたのは、鐘楼(梵鐘閣)に梵鐘の他、太鼓、木魚、雲板があったことです。 ガイドさんに聞きますと、韓国のお寺では仏教の代表的な四つの鳴りものを置くそうです。 太鼓は牛の皮なので地上の生命を表し、木魚は水中の生命を表し、雲板は空を飛ぶ空中の生物を表します。梵鐘を鳴らし、それぞれの生命が成仏できるよう祈願するのが鐘楼閣でした。 午後、金堤市から南原市へ車で移動し、朝鮮の恋愛小説の古典版「春香伝」の舞台となった広寒楼苑を見学しました。 春香伝を読んだのは、訪韓3、4日前で、涙しながら夢中でした。 今回の旅で、春香伝の舞台地を訪ねる案内があり、春香伝を読んでおかないと、面白くないだろう思ったからです。 筋書きは、封建時代の支配階級官僚の息子と、下層階級芸妓の娘の命をかけた恋愛物語です。 春香を通して、封建時代の支配階級の差別に抵抗する、庶民たちの反抗意識が色濃く表現され、世代を超えて読み継がれ、演じられる名作です。 官僚の悪行を暴き、正義をただして愛を貫く、朝鮮王朝最高の伝承物語と言われています。 わくわくしながら広寒楼苑に入ると、物語の中心人物の春香と夢龍の人形がありました。 さっそく春香の手にふれ、シャッターを押してもらいました。あなたたちは強かった、と敬意を表しました。 苑内を見て回ると、物語の建物や場面がありありと読み取れました。 夢龍が春香を見初めた描写の、春香が乗っていたブランコもありました。 また、物語の春香の実家を表現した藁葺きの「月梅(母の名)の家」には、春香の母に迫られて愛の誓い(証文)を書く、夢龍の場面があり、母の微笑みが印象的でした。 広寒楼苑は、高麗・朝鮮時代の1419年に、支配者の黄喜政丞(政丞は首相級の官職名)により、山水を楽しむ庭園として造られました。 春香伝の物語が成立したのは、1700年ころと言われます。 物語の基本筋を同じとしながら、いろいろの人が書いています。私が読んだのは、現在市販されている李殷直(リ・ウンジク)著の高文研出版2002年です。 広寒楼苑は、豊臣秀吉の慶長の役(1597年)で全焼されました。現在の広寒楼苑は、復元されたもので、春香伝と一体化された観光名所です。 広寒楼苑前の蓼川(ヨチョン)の対岸には、春香テーマパークもあります。 こちらも訪問し、園内見学と朝鮮から連行(豊臣の慶長の役の捕虜)されて薩摩焼に道を開いた南原市出身の沈寿官の陶芸館、国立民俗国楽院なども見学しました。 沈寿官陶芸館では、今年が薩摩焼誕生400年とのことで特別展を開いていました。 朝鮮人の陶工が、日本へ磁器づくりを伝えたことを、経緯をのりこえ誇りにしていると感じました。 日本で最初磁器の有田焼を誕生させた李参平は、南原市から北の公州市とのことでした。 参照 takeda-a.net/17-8-01 その後、萬人義塚を訪問し、菊の花を手向け慰霊しました。 訪問した夕刻は、台風15号の接近で職員たちが、塚の上部の半円球の芝生に、シートを掛ける作業中でした。大切に守っていると思いました。 萬人義塚は、先にも述べた慶長の役(1597年)で、兵士や庶民1万人が亡くなり、その霊を祀った塚です。広い用地で、入り口には門棟があり、祭壇堂、戦闘を記録する博物館などがありました。 博物館には、南原城攻略の豊臣軍が作った城の配置図や朝鮮半島が侵略された経路地図、戦闘の絵図、武器などが展示してありました。 昨年も、釜山市で、萬人義塚と同じような「忠烈祠」を見ました。 参照 takeda-a.net/a-korea17-03-25.html 南原城跡の見学は、時間がありませんでしたが、現在、再建をすすめているそうです。 |
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