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遠くて・近い 千島列島 (2) |
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納沙布岬と電信線の陸揚庫 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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日ロ間の国境線で、日本に一番近い所は、根室半島の納沙布岬の洋上1,850メートルです。日本に1番近い外国は、ロシアです。 今日は、その国境近くを見る遊覧船に乗る予定でしたが、海が荒れ欠航になりました。 その代わり、路線バスで納沙布岬へ行きました。ここが日本の本土の最東端です。 納沙布岬にある「根室市北方領土資料館」や「北方館」(北方領土問題対策協会付属)などをじっくり見学しました。洋上には霧がかかり、北方館展望台の望遠鏡でも、歯舞群島や国後島が良く見えませんでした。残念! 灯台近辺を撮りに向かうと、風速が20m以上あり、自撮りの余裕がありません。食堂に寄り、店の方に撮ってもらいました(写真上段)。 その店でウニ丼を食べたかったのですが、「高値で大都市に売り、地本では食べない」とのことでした。その上、今日のメニューは「ラーメンとカレーライスだけ」と言います。オホーツクラーメン(塩味)を注文し、布海苔の香りが効いて美味しかったです(写真2段目)。 店主に最近の景気を聞きますと、「コロナ禍で観光客が少なく、漁獲量も落ち、商売にならない」と言われました。私は61年前、同じ目的で納沙布岬を訪ねました。その時は、花咲蟹を路端のドラム缶で茹でながら、一杯350円(子持メス)でした。3杯食べ、満足したことを覚えています。今は、水揚げも減り、値段が10倍以上になりました。 午後は、昨日訪問した北方四島交流センターで開催の「陸揚庫シンポジウム」に参加しました。陸揚庫とは、電信線を陸上部から海底に敷設するケーブルとの接続部などを保護・管理する施設です。 根室~国後~択捉間は、1900年(明33年)に開通し、木造庫でしたが、1929年(昭4年)に鉄筋コンクリートに建て替えました。 その建屋が現存し、2021年に国登録有形文化財になりました(写真4段目)。電信線の 総延長は、約500㎞です(写真5段目)。 シンポジウムでは、その建屋の評価、歴史的意義、今後の活用などを取り上げました。 鉄筋コンクリート化やデザインは、当時の先端だったようです。そして、ソ連軍が侵攻してきた当時の、ケーブル切断までの緊迫した記録簿が残っており、住民の状況を知る1級の価値があると言われます。 一方、軍事利用の専門家の話が無かったのを残念に思いました。千島列島は、北方防衛の要所でした。1941年の真珠湾攻撃の艦隊出港は、国後島の単冠湾(ひとかっぷわん)です。そして、千島北端の占守(シュムシュ)島とカムチャッカ半島間の占守海峡が国境線で、米国からソ連への軍事支援物資が航行するルートの一つでした。なお、米国のソ連への支援は、トラック38万台、ジープ5万台、貨車1万両、航空機1万5千機、食料4百50万トンなど莫大な量でした。 2部のリレートークで印象深ったのは、国後島元島民2世の方が、「親の故郷は国後だが、現在はそこで生まれたロシア人も故郷でしょう。日本に返還された場合、立ち退けとは言えないだろう」と話したことです。そのことを言い出した時は、非難されたそうですが、若い人の大所的な視点だと思いました。 戦争は、殺人と破壊が目的です。ややもすると、被害の方を強調されますが、加害を忘れてはいけません。私は、日本が1918年(大7年)にシベリア干渉で出兵したアムール州イワノフカ村での虐殺跡や、1941年(昭16年)に太平洋戦争を起こしてシンガポールで行った虐殺跡などを見学したことがあります。戦争の悲惨さは、被害者も加害者も忘れることは出来ません。21世紀は、領土や紛争問題の解決を、武力に頼らない、話し合で解決する世紀にしなければなりません。 参照 a-18-02-26-blagoveshshensk a-singapore-16-12 |
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