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核兵器廃絶・ベトナム枯葉剤被害者支援(4)
原爆と枯葉剤被害パネル展

米国のベトナム戦争に反対して米軍戦車を横浜港からベトナムに輸送を止めたM48と同型戦車
=2019/11/21、ホーチミン市・戦争証跡博物館
原爆パネル展の準備をするホーチミン市戦争証跡博物館の人達
=2019/11/21、ホーチミン市・戦争証跡博物館
枯葉剤をベトナムの森林に散布する米軍機
=2019/11/21、ホーチミン市・戦争証跡博物館の写真より転載
原爆被害者と枯葉剤被害者のパネル展開会式に参加の枯葉剤被害の青年達
=2019/11/21、ホーチミン市・戦争証跡博物館
ホーチミン市・戦争博物館の原爆パネル展を熱心に見る入館者達
=2019/11/21、ホーチミン市・戦争証跡博物館
 21日、午前、ハノイ市からホーチミン市に空路で移動し、午後、ホーチミン市の戦争証跡博物館で原爆被害と枯葉剤被害の写真パネル展の開会式を行います。
 天気は、ハノイ市が曇りで、昼過ぎホーチミン市に着くと、機内アナウンスが31度と流れました。飛行場を出ると蒸し暑くなり汗が出ました。
 午後1時45分、ホーチミン市の戦争証跡博物館に入ると、直ぐ米軍のM48戦車が目に飛び込みました。早速、写真を撮りました。
 同型の戦車は、米国のベトナム戦争中の1972年8月5日、横浜港からベトナムに搬出するのを、積み出し埠頭へ入る直前の京急仲木戸駅東口の京浜第1国道・国道1号線(現15号線)を横切った村雨橋(横浜市管理)の前で、44時間にわたって止め、相模原市の米陸軍補給廠に引き戻させました(重量制限違反)。
 東京では、その時期、原水爆禁止世界大会が開かれており、ベトナム代表も参加していました。8月6日、横浜の座り込み現地の村雨橋(呼称=反戦橋)を訪れたベトナムの代表は、「あなた達の流す汗の一滴が、ベトナム人民の血の1滴を止めます」と連帯の感謝をされました。そして、原水爆禁止世界大会は、急遽、相模原市で特別分科会を開きました。
 その後、100日間に渡って搬出を阻止する大運動がありました。村雨橋の戦車阻止活動に私も参加していました。当時の騒然たる座り込みの様子が、よみがえりました。
 パネル展の準備は、持参したパネルを私たちが行うことだったようですが、副館長が陣頭指揮を取り、館の人たちに手際よく行って貰いました。
 おかげさまで、館内見学を見学する時間がとれました。
 枯葉剤は、1961年から71年にかけてベトナムの広い地域に散布され、枯葉剤総量は9万㎘で、面積は240万㏊(四国の1.3倍)と言われます。
 耕地の5%以上、森林の12%、マングローブの40%以上だそうです。
 なお、アメリカがベトナム戦争で投下した爆弾の量は、第2次世界大戦で使った爆弾を超える量だったと言われています。
 インターネットで、横数列編成の散布飛行機から降り注ぐビデオを見ました。恐ろしいく思いました。
 証跡博物館には、その様子の写真や防毒マスク、枯れ木の山になった、写真等が多く展示してありました。
 午後4時、博物館正面入口を入ったロビーに、展示した原爆被害の写真と、枯葉剤被害で誕生した障害児の写真を展示した場所で、開催式が開かれました。
 最初に、枯葉剤被害者の子どもの演奏と歌があり、参列団体(個人)や主催者の挨拶がありました。
 各挨拶者は、枯葉剤被害と原爆被害の実相を自国と各国に訴え、化学兵器も原水爆も、そして戦争の無い世界を話されました。
 そして、国連で核兵器禁止条約の採択が評価されました。
 この写真展示については、両被害者や運動団体が一緒に行う画期的なことで、ベトナム政府の関係機関が援助されているようでした。
 通訳の職員も、外務省北東アジア局の職員を派遣していました。
 式には、枯葉剤被害の青年達が参加され、日本の代表団に、青年たちが作ったサクラのブローチと、菅笠風の笠に彼らが絵を描いたベトナム笠をプレゼントされました。
 日本からは、平和行進で作った特製のTシャッツをプレゼントしました。渡すとき、足に大きな障害のある青年から、日本語で「ありがとう」と言われ、涙が出ました。
 枯葉剤被害の展示写真は、誕生した障害のある子の写真が主で、本当に想像を絶する姿で、カメラを向けることが出来ませんでした。
 原爆の被害は、主に内臓機関等に疾患をもたらしますが、枯葉剤被害は流産・死産や内臓疾患等の他に、両足や両手が無いなど体型にはっきり現れる恐ろしい化学兵器です。それを知れば、誰でも直感できる悪魔の兵器です。
 博物館は、入場者がたいへん多く、展示の準備段階から熱心に見ていました。
 展示期間は、今日の21日から24日までです。
 多くの人が見られることでしょう。
 日本の代表団は、展示写真以外にも、資料を含めた物を博物館に贈ったので、常設的に活用されることと思います。

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