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核兵器廃絶・ベトナム枯葉剤被害者支援(3)
枯葉剤被害者協会と覚書

日本原水協とベトナム枯葉剤被害者協会のお互いの協力と支援について覚書調印の記念撮影。中央右がベトナム枯葉剤被害者協会会長ウェン・バン・シン氏=2019/11/20、ハノイ市
ベトナム外務省国際組織局チャン・チィー・タィン副局長(正面右)と日本原水協代表団の懇談=2019/11/20、ホーチミン市
ベトナム枯葉剤被害者センターのトレーニングルーム=2019/11/20、ハノイ市郊外
ベトナム枯葉剤被害者センターの入所者に折り鶴を贈る=2019/11/20、ハノイ市郊外
 20日、ベトナム外務省訪問、べトナム枯葉剤被害者協会訪問と障害者センター訪問です。
 天気は、うす曇りで、しのぎ安かったです。
 10時30分、
ハノイ市のベトナム外務省で、国際機関局チャン・チィー・タィン副局長と懇談しました。
 副局長は、核兵器禁止条約を国連で採択した意義を強調されました。
 「核保有国への働きかけは、どのようにされていますか?」との質問については、バトナムも参加するアセアン10か国で決めた東南アジア非核兵器地帯条約の精神で、粘り強く話し合っているとのことです。
 午後2時、ベトナム枯葉剤被害者協会を訪問しました。同協会は、原水爆禁止世界大会へ何度も参加しており、歓迎を受けて親しく挨拶を交わしました。
 今回訪問は、日本原水協とベトナム枯葉剤被害者協会のお互いの協力と支援について、覚書調印が大きな目的です。
 会談の冒頭に、同協会の会長ウェン・バン・シン氏と訪問団の団長で日本原水協代表理事の高草木博氏が、これまでの両者の交流と連帯について話され、覚書の意義を強調されました。
 その後に両者は、覚書に調印され交換しました。
 覚書は4項目で、自国国民と世界の世論に対して被害の実相を知らせ、すべての国の核兵器ならびに生物・化学兵器禁止条約への参加と遵守(第1項)。
 2020年第10回NPT再検討会議(4月)・被爆75年(8月6~9日)に向けて、核兵器禁止条約の発効をめざし、両者は、被爆者が提起した「核兵器廃絶ヒバクシャ国際署名」にとりくむ(第2項)等です。
 覚書調印後、そこから30㎞余り離れたハノイ市郊外のベトナム枯葉被害者センターを訪問しました。
 センターは、林に囲まれた自然豊かな地域に建てられ、治療棟、筋トレ棟、サウナ棟、住居地域棟などに分かれ、ゆったりした施設でした。入所は、3週間で交替します。
 枯葉剤は、その成分のダイオキシンが体内に取り込まれると、人間の遺伝子が破壊されます。原爆の放射能と同じです。
 とくに、ダイオキシンで破壊された遺伝子により、流産や奇形児が生まれ、子や孫へと続く悪魔の兵器です。ベトナムには、300万人の被害者がいると言われます。日本の被曝者より多い思います。
 枯葉剤は「人畜無害」だと教えられ、それを散布した米兵や、参戦した韓国兵士も、多くが枯葉剤被害者になりました。侵略戦争は「平和のため」「自国のため」と高らかに言うが、自国の国民にウソをつき、自国民をも守らないのが侵略戦争です。
 帰路、住宅地域を通り、私たちを見ていた入所者達に、西本多美子さんが持参した折り鶴を差し上げると、多くの人と出会いました。時間に追われながら、主旨が伝わり、スマホで写真を取り合うなど、良い交流ができました。

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