メドックマラソン

虚無僧軍団メドックを走る

竹田 昭彦
第19回メドックマラソンを走ながら途中のシャトーで乾杯する竹田(左)=2003/9/6
メドックマラソンを走る虚無僧軍団。右から虎峰、雲峰、龍峰=2003/9/6
 フランス発、2003年9月6日(土)
 走友の篠田雲峰師匠と千田虎峰氏と竹田龍峰の虚無僧軍団の3名は、フランス南西部のボルドー地方で開かれた「第19回メドックマラソン大会」を走りました。
 虚無僧軍団とは、虚無僧のスタイルで尺八を手に走るマラソンクラブです。
 メドックとは、ボルドー市から約100㎞西に行った大西洋岸付近のジロンド川の左岸で、世界に誇るワインの一大名産地です。
 このマラソン大会は、ワインぶどうの収穫祭の一貫として開かれます。すなわち、ランナーは派手な仮装をして、ワインを飲みながら走るお祭りです。
 参加者は8,000余名、制限時間は7時間でした。
 コースは、ワイン畑(フランスではぶどう畑をワイン畑と呼ぶ)を通りながら、シャトー(お城風のワイナリー)に寄り、高級ワインを飲み、マラソンを楽しむ仕掛けになっています。飲兵で、マラソンを楽しむランナーには、最高のロケーションです。
 1855年の第1回パリ博覧会の時、ボルドー地方のシャトー61か所が、品質1級から5級に格付けされ、今日まで変更なく受け継いでいます。ちなみに、マラソンコースには59のシャトーがあり、1級~5級に格付けされたシャトーは28もあります。
 この内、飲めるシャトーは19か所で、格付けあるのは8か所です。
 スタートして、1㎞も行かない内にシャトー(5級)があり、ワインが出ました。虚無僧軍団は、乾杯して完走を祈願しました。24㎞地点では、待望の1級シャトーのワインを飲みました。1級のワインを飲めただけで、来たかいがありました。
 7割以上のランナーが民族色やアイデアを凝らした仮装をしており、ワインを楽しみ走っている賑わいに、圧倒されました。虚無僧軍団も、ジャポンから来た「不思議な姿」との印象を与え、観衆やランナーから“ブラボー”との声がかかりました。
 雲峰師匠も龍峰も酒好きだが、道中、それ以上に虎峰氏がワインを楽しんだようで、雲峰師匠がびっくり仰天。いつの間に飲むようになったのか、不思議がっていました。
 酒好きな人も、嫌いな人も、走ってみる価値あるマラソン大会です。虚無僧軍団は、6時間20分台で完走し、メドックワインをもらいました。また行ってみたいと思います。
https://www.marathondumedoc.com/
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