反核平和マラソン(11)

被爆50周年記念・反核平和マラソン

東京~長崎1500㌔ (#11)8月07日(月)

防府→福岡(170㎞)

関門トンネル人道入口
=1995/8/07、山口県下関市
関門トンネル人道出口
=1995/8/07、福岡県北九州市門司区
門司区役所区長(右)と握手する竹田と米長さん
=1995/8/07、北九州市門司区役所
北九州市役所へ到着=1995/8/07
  商店街で大きな声援

 朝4時、昨夜の余韻も覚めやらぬ早朝に起き、小郡町の椹野川際の「周防大橋パーク」へ5時に着くよう車で移動しました。
 すでに、先発のランナーは、防府市役所を4時にスタートしていました。福岡国際マラソン出場した、エリートランナーです。
 今日の距離は、最長の170㎞です。早朝から距離を稼がないと、夕方まで福岡市へ着きません。
 足の遅い人は、出番が少なくなったので、中継所を20分か30分前にアーリースタート(早出)をして、次の中継所で正規のランナーと合流するように工夫しました。
 昼前、関門海峡にさしかかりました。
 そこへ、バス移動で予定より30分早く着いたので、海底歩道トンネル前の公園で海峡を行き来する船や、九州を眺めることが出来ました。
 そのとき、ちょうど海峡の潮の流れが急な時間帯でした。流れに乗って進む船の速さと、逆流に向かう船の遅さの対比にビックリしました。初めて知る自然エンルギーのあやなす光景です。
 
1日に2回起こる海面の干満差による海流移動を利用し、その流れに乗って船が効率よく進む瀬戸内海航路がよく分かりました。流れのない時は、潮待ちで船が休むそうです。
 そのうちランナーが見え、全員が海底歩道トンネルで、九州へと走りました。トンネルの中間当たりに、山口県と福岡県の境界を印したラインがあり、本州を越えた実感に沸きました。

 出口で、取材のテレビカメラが待っていたので、すごいと所だと思いました。
 商店街に入ると、店から人が出てきて声援されるし、通りがかりの車がクラクションをならすし、大歓迎です。これまでなかった声援です。
 高台の北九州市門司区役所へ着いたら、クラッカーの音とテープが舞いました。区長が歓迎の挨拶をされ、堅い握手をしました。
 今日の終点の福岡市役所へ着くと、市役所の食堂で夕食会が開かれました。
 役所の食堂で、アルコールが出るのを初めて知り、びっくりです。ただし、閉庁後の短時間の営業です。
 職員の話によると、この食堂で、転勤などの歓送迎会の挨拶と乾杯をして下地をつくり、2次会を外で行い、経費節減をするのだそうです。
 その恩恵をランナーも頂いたのです。
 今朝の4時スタートは、その夕食時間帯に遅れないためだったと納得です。
 昨日と今日の進行をみながら、広島~長崎500㎞を3日で走るノウハウを蓄積した歴史は、本当に素晴らしいと思いました。
 ランナーの班分けやバス移動ルートがスムースで、安心して走れました。スピードが遅いランナーも、中継所を早出する走りが出来て満足です。
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