竹田昭彦日誌(#18)5月23日(水)


〈静岡県の原爆慰霊碑で焼香〉

静岡県平和行進のタスキ(左)とペナント(右)
 今日の行進は、富士川町、由比町、静岡市清水区です。
 静岡県の行進で、独自に取り組んでいるものがあります。一つは、行進者たちが掛けるタスキです。オレンジ色に黒字で、「核兵器廃絶国際条約を」と、「被爆者に国家補償を」のスローガンが書かれています。たくさん作ってあります。
 もう一つは、自治体の首長さんと議長さんにお願いし、書いてもらっているペナントです。これは、国民平和大行進グッズのペナントとは別なものです。ビキニの水爆実験で被爆した、焼津港のマグロ漁船第5福竜丸の証言から、原水爆反対運動がはじまったことから、静岡県平和行進の独自の取り組みです。ペナントは、広島市と長崎市へ届け、核兵器廃絶運動の連帯をあらわしています。
 由比町の由比宿本陣跡で、昼の休憩中に被爆者との出会いがありました。跡地にある東海道広重美術館を見学に来た観光客の一団へ、県内通し行進者の小林和江さんが、「原爆をなくせ」「戦争をなくせ」とうったえ、平和行進をしていることを話したら、「憲法をかえてはいけない」と言う人がいました。彼女が募金をお願いすると、何人かが募金をされました。募金された1人が、広島の軍隊服役中に救援活動で爆心地へ行き、被爆したことを話されました。被爆手帳は、持っていないとのことでした。平和行進は、被爆者が名乗り出る機会でもあります。
鉄舟寺境内の静岡県原爆慰霊碑で焼香する=静岡市清水区
 静岡市清水区(旧清水市)の行進では、次郎長通りを行進しました。この通りは「ドル箱行進」だと、地元の人が話します。気っ風がよく、毎年、多くの募金をいただいているそうです。今年は、定休日(水曜)とぶつかり、閉まっている店が多くありました。それでも、多くの募金をいただきました。次郎長の生家の前も通りました。もし、次郎長が生きていたら、憲法9条改悪の動き、原爆と平和の問題に、どう立ち向かったでしょうか?
 今日の行進の終了場所は、清水区の鉄舟寺でした。この境内に、静岡県在住で亡くなった被爆者を慰霊した、広島・長崎「原爆慰霊碑」(1982年9月建立)があります。363名の魂が眠っています。慰霊碑の背景には、霊峰富士山が見えます。焼香をして、広島まで頑張って歩くことを誓いました。毎年、9月に慰霊祭を行っています。
 今日の行進参加者は、区間により25〜40人ほどでした。歩いた距離は13.5q、沿道募金は51,280円です。昨日参加された富士市の友人は、今日も午前中の行進へ参加されました。闘病中にもかかわらず、ありがとうございます。行進と並行した別行動で訪問した、富士川町と由比町の役場では、町長さんと議長さんから、ペナントと賛同金をいただきました。この別行動には、私も通し行進者の一員として参加しました。