竹田昭彦日誌(#53)6月27日(月)
〈 放射能対策を緊急に! 二本松市 〉
 今日は、福島市の行進と県庁訪問、福島大学での集会と二本松市での集会です。 
県庁訪問で(右)挨拶する筆者(左)原子力安全対策課長=県庁西庁舎
 県庁訪問では、生活環境部原子力安全対策課長さんにお会いしました。
 庁舎を訪問して、まず驚いたのは、関係部署室の廊下が報道陣の机、通信機材、映像機材などで、足の踏み場も無いほどでした。24時間体制だそうです。県庁職員の対応が長期間になり、たいへんだろうと思いました。
 事前に提出した「懇談のお願い」の事項に基づき、返答がありました。福島原発の廃炉問題については、「原発再開はしない」とのことでした。知事の「核兵器全面禁止アピール」署名やペナント記名については、主旨を「伝える」とのことでした。
 福島大学の歓迎集会では、学長さんから歓迎の挨拶を頂きました。意見交流では、「死の灰」の言葉を死語にせず、復活せよとの発言に、注目が集まりました。
飛び入り参加の中学生(自転車の人)に大越文福島県内通し行進者(その右)が話しかける=福島市渋川
 福島市の最終区間の行進では、行進を見ていた中学3年生が、乗っていた自転車を引いて参加しました。
 彼の通う中学校へ、被災した生徒が転校しており、原子力や原爆に大きな関心をもていました。文ちゃん(大越文)が、平和行進の主旨を説明していました。彼の人生のどこかで、行進参加が、必ず生かされることでしょう。
二本松市で開いた “放射能のない安全な二本松を!!” 原発集会=二本松勤労者研修センター
 二本松市では、放射能の濃度が高いことから、平和行進を止めて「放射能のない安全な二本松を!!」の原発集会に切り替えました。71人参加の盛況で、活発な意見交換がありました。
 多く出された意見は、子どもの夏休み中に、放射能汚染から子どもをどう守るかでした。家庭では、子どもを外で遊ばせないようにしており、子どもは靴を履いて家の中を駆け回っていると言います。夏休みは耐えきれないので、放射能の無いところに集団疎開させるか、長期の林間学校を開くか、学校の校舎を開放して欲しいなど、強く訴えられました。
 その他、子どもの将来の結婚問題、就職問題などで、差別される不安も出されました。
 二本松市は放射能濃度が高く、安全だという国際基準(5.3_シーベルト/年)の3倍の値が役場付近であるそうです。チェルノブイリでは、避難区域になっている濃度です。
 婦人たちによる「安達地方・放射能から子どもを守る会」が結成され、今月の29日に対市交渉する紹介もありました。
 福島市の行進中、一緒に「リレー横断幕」を持って歩いた婦人から、「本来参加するはずの人たちが、放射能汚染を避けて来ない」と聞きました。そのとき、私の耳を疑い、聞き直しましたが、二本松の集会での話しを聞き、深刻な問題だとはっきり認識しました。
 今日の行進は、区間により25〜35人で11q歩きました。