竹田昭彦日誌(#84)8月05日(火)
託された折り鶴を平和公園に捧げる
開会総会で発言する国連代表のセルジオ・ドゥアルテさん
 今日は、原水爆禁止世界大会・広島2日目の分科会です。
 先ず、昨日の開会総会で発言された国連代表のセルジオ・ドゥアルテさんの印象です。
 冒頭に、国連の事務総長の代理として参加したと言われました。すごい重みだと感じました。国連の第1号決議は、原子爆弾の完全禁止です。広島、長崎に原爆が落とされてから63年、初めて国連代表が原水爆禁止世界大会へ参加したのです。すごい歴史の1ページです。そして、セルジオさんは「核兵器廃絶に賛成しない人たちを、避難したり、増悪の目で見たりしては、よい結果が生まれません」と、話しました。私は、なるほどと思いました。相手を避難するのは簡単で、一見、勇ましく見えますが、溝が深まるように思います。そして、「この問題で成功の見込みがないと考えたら、続けてこなかったでしょう」と、言われました。さい後に、「失望に負けず全ての活動で成功しますことを期待します」と、私たちを励まされました。
 セルジオさんは、ブラジルの外交官として40年以上、国連で核軍縮と不拡散問題に取り組んできた方です。国連の2005年の核拡散再検討会議では、議長を務めました。
分科会「草の根の世論をいかにつくるか」で発言する青年(右)=広島市・「広島ロードビル」
 今日の分科会は、実行委員会の要請により、分科会1の「草の根の世論をいかにつくるか」の4に出席し、特別発言をしました。発言内容は、「原水協通信」8月号4ページに掲載した私の手記、八十八ヶ寺めぐる「平和遍路」にそったものです。(掲載記事は資料編参照)
託された折り鶴を広島平和記念公園に捧げる(左から)筆者、米山さんとお孫さん
 夕方、平和行進中に託された折り鶴を、広島平和記念公園に捧げました。折り鶴を捧げる場所は、公園の「原爆の子の像」の脇です。
 広島市は、捧げた折り鶴を「折り鶴データベース」に登録し、後世に残していきます。登録は自己申告制で、登録用紙が用意されてあり、年月日、名前、都道府県名、一言・メッセージなどを記入します。
英国留学生の早」川さん(左)に再会=広島平和記念公園
 折り鶴を捧げた帰路、偶然にも、今年3月にイギリスの平和行進へ行ったとき、オルダーマストンの核兵器製造工場包囲の人間のクサリ行動でお会いした、早川さん(ロンドン留学生)と再会しました。夏休みで、東京の実家へ帰り、広島へ来ていたのです。早川さんは、報道ジャーナリストを目指しています。偶然の再会は、私のピンク色の帽子にあったようです。遠くからでも目立ち、役立ちます。